ミッドセンチュリーパシフィックの建築

ミッドセンチュリーとは・・・

直訳すると「世紀の半ば」。インテリアや建築の世界では、1950年代から60年代、いわゆるミッドセンチュリーの時代に建てられたシンプルでモダンな住宅を指しています。

アイクラーホームズ、ピエール・コーニッグ、ジョージ・ネルソン、マルセル・ブロイヤーをはじめとする建築家が手がけ、ケーススタディーハウスと呼ばれた建物のテイストは、今も色褪せることなく多くの人を魅了しています。

カリフォルニアでは・・・

さまざまなタイプの建物が見られます。ウエストコースト、サンフランシスコ、サンディエゴなど地域によってもタイプが異なりますが、いずれも古きよきアメリカの風景を感じさせる、独特の魅力を放っています。

ウエストコースト、とりわけLAに多いのは、ゆるやかな屋根勾配やフラットな陸屋根で構成された平屋の建物。外壁は木板のラップサイディングが主流で、ビルトインガレージ付き。フロントヤードには芝生が敷き詰められ、中庭があります。

２階建、３階建が多いのはサンフランシスコ。坂道にずらりと並ぶタウンハウスのようなたたずまいは、よく目にする光景です。

サンディエゴあたりは、スパニッシュやメキシコ、テックスメックスを取り入れた建物が多く、外壁はスタッコ壁という塗装を施し、テラコッタの瓦屋根を特徴としています。

 

ハワイには・・・

平屋が多く、ゆるい屋根勾配と日差しを遮るための長い軒をもち、軒下にはラナイと呼ばれる広いデッキがあるのが特徴です。
ラナイとは半屋外の空間で、リビングルームからの一体感を
演出しています。

いわゆるサーファーズハウスと呼ばれるチープシックな味わいの建物から、海が眺められるロケーションに立つミッドセンチュリーモダンテイストなどまでさまざまなタイプがあります。